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最終更新:2026年7月24日

パートを始めたら「扶養を外れないように気をつけてね」って言われて…。103万の壁とか106万の壁とか、聞くほどこんがらがっちゃって。働きすぎると損するって、本当ですか?

その気持ち、よーく分かる。まず安心してほしいのは、”壁”には大きく2種類あって、こわいのは片方だけってこと。①税金の壁(じつはこわくない)と、②社会保険の壁(こっちが本丸)。しかも2025〜2026年で壁がどんどん動いていて、前より働きやすくなってるの。今日は中学生でも分かる言葉で、いちばんやさしく整理するね。全部を覚えなくて大丈夫。「自分に関係あるところ」だけ読めばOKだよ。
先に結論(3つだけ)
「年収の壁」には2種類あります。税金の壁はこわくない(超えても、超えた分に少し税金がかかるだけで、手取りが逆転して減ることはありません)。
本当に気をつけたいのは社会保険の壁(106万・130万)。ここを超えると社会保険料が引かれて、一時的に手取りが減ることがあります。
2025〜2026年の見直しで、壁は働きやすい方向に変化中(2026年10月には「106万円の壁」の賃金条件が撤廃予定)。焦って働く時間をむやみに減らす必要はありません。家庭に合う働き方を選べばOK。
※ 本記事は2026年7月時点の公的機関・公式情報をもとにした初心者向けの解説です。制度の金額・条件・時期は変わることがあり、加入している健康保険・お住まいの市区町村・勤務先によっても異なります。実際の判断は、必ず勤務先や各制度の公式窓口でご確認ください。個別の損得を保証・助言するものではありません。
この記事でわかること
- そもそも「年収の壁」ってなに?(壁は2種類ある)
- 【税金の壁】こわくない理由(2025年から103万→123万・160万に)
- 【社会保険の壁】ここが本丸(106万・130万で手取りが減る)
- “働き損”ゾーンって、どのくらい?
- 2025〜2026年で壁はこう変わる(働きやすくなる)
- 結局いくらまで働くのが得?(3つの考え方)
- 初心者のよくある勘ちがい・注意点/よくある質問(Q&A)
そもそも「年収の壁」ってなに?

そもそも”壁”って、なんの壁なんですか?

ざっくり言うと、「ある年収のラインを超えると、税金や社会保険料の負担が増える」境目のこと。でも中身は大きく2つに分かれるの。ここを分けて考えるのが、モヤモヤ解消のいちばんの近道だよ。
「年収の壁」とは、パートやアルバイトの年収がある金額を超えると、税金がかかり始めたり、社会保険料を自分で払うことになったりする境目のことです。ひとくちに壁といっても、正体は大きく2種類。①税金の壁と②社会保険の壁です。この2つをごちゃまぜにするから「なんだかこわい」と感じてしまうんです。分けて考えれば、本当に気をつけたいのは②だけだと分かります。
用語ボックス:扶養(ふよう)
扶養=おもに収入の多い人(夫など)が、収入の少ない家族(妻など)を経済的に支えていること。妻の年収が低いと、夫の税金が軽くなったり、妻が自分で社会保険料を払わなくてよくなったりします。この「扶養でいられる収入の上限」が、いわゆる「年収の壁」です。
まずは、2種類の壁をざっくり比べてみましょう。
| くらべる点 | ①税金の壁 | ②社会保険の壁 |
|---|---|---|
| おもなライン | 123万・160万など | 106万・130万 |
| 超えると | 超えた分に少し税金がかかる | 社会保険料を自分で払う |
| 手取りは | なだらかに増える(逆転しない) | 一時的にガクッと減ることがある |
| こわさ | 小さい | 大きい(本丸) |
【税金の壁】こわくない。2025年から103万→123万・160万に

まずは”こわくない方”から。税金の壁は、2025年の改正で大きく引き上げられて、前よりずっとゆるくなったよ。
これまで「103万円の壁」と呼ばれてきたのが税金の壁です。2025年(令和7年)分から制度が見直され、自分に所得税がかからない年収の上限が、103万円から160万円まで引き上げられました。給与から差し引ける「基礎控除」や「給与所得控除」が増えたためです(出典:国税庁「年末調整がよくわかるページ(令和7年分)」)。
用語ボックス:所得税・住民税
所得税=1年間の収入にかかる国の税金。住民税=お住まいの都道府県・市区町村に払う税金です。パート収入だと、住民税は年収およそ100万円前後から、所得税は上の見直しで年収160万円までかからないのが目安(お住まいや家族構成で多少変わります)。
大事なのは、税金の壁は「超えたら大損」ではないこと。たとえば年収が上限を1万円超えても、増えた1万円ぜんぶに税金がかかるわけではなく、決められた割合(所得税は5%〜)で少し引かれるだけです。働いて増やした分より手取りが減る、という逆転は起きません。だから税金の壁は、必要以上にこわがらなくて大丈夫です。
もうひとつ、夫(配偶者)の税金が軽くなる「配偶者控除」にも壁があります。2025年からは、妻の年収が123万円までなら夫は満額の配偶者控除を受けられます(以前は103万円まで)。123万円を超えても、今度は「配偶者特別控除」に切り替わって、年収が増えるほど少しずつ控除が減っていくゆるやかな仕組み。ここでも手取りの急な逆転は起きにくいので、安心してください(出典:国税庁「No.1191 配偶者控除」・「No.1195 配偶者特別控除」)。
ちなみに、税金の話でよく出てくるふるさと納税は、扶養内のパート収入だと控除できる上限がとても小さくなります。世帯で取り組むなら、収入の多い夫の名義で考えるのが基本です。
【社会保険の壁】ここが本丸。106万・130万で手取りが減る

じゃあ、本当に気をつけるのはどっちの壁ですか?

こっち、社会保険の壁。106万と130万。ここを超えると、健康保険や年金の保険料を”自分で”払うことになって、手取りが一時的にガクッと減ることがあるの。だから「壁の少し手前でおさえたい」って人が多いんだ。
用語ボックス:社会保険料
社会保険料=健康保険や年金(厚生年金・国民年金)などの保険料のこと。扶養に入っているあいだは自分で払わなくてよいのですが、壁を超えると自分で負担することになります。そのぶん手取りは減りますが、将来もらう年金が増えるなどの見返りもあります。
社会保険の壁は、超えると自分で社会保険料(健康保険・年金など)を払うことになる境目です。ざっくり2つあります。
| 壁 | おもに当てはまる人 | 超えるとどうなる | 負担の目安 |
|---|---|---|---|
| 106万円の壁 | 従業員51人以上の会社などで、週20時間以上・月8.8万円(年約106万円)以上働くパートの人 | 勤務先の社会保険(厚生年金・健康保険)に加入する | 給料の約15%が保険料の目安 |
| 130万円の壁 | 上に当てはまらない人(小さな会社で働く・配偶者の扶養に入っている人) | 配偶者の扶養から外れ、自分で国民年金・国民健康保険などに加入する | 合計で年20万〜30万円ほど |
※「106万円」は月8.8万円×12か月が目安の呼び名です(この賃金の条件は2026年10月に撤廃予定。くわしくは後述)。負担額はお住まい・勤務先・年齢などで変わり、あくまで大まかな目安です。
たとえば年収130万円ちょうどで扶養を外れると、社会保険料でおよそ年20万〜30万円ほどの負担が増えることも。すると年収は増えたのに、手取りは働く前より減ってしまう――これがいわゆる「働き損」です。この一時的なへこみがあるから、社会保険の壁は”本丸”なんですね。
“働き損”ゾーンって、どのくらい?

でもね、”働き損”になるゾーンって、じつは思ったより狭いの。少し多めに働けば、ちゃんと手取りは逆転して増えていくよ。
社会保険の壁を超えた直後は、保険料の分だけ手取りが一時的にへこみます。でも、そこからさらに働いて年収を増やせば、やがて手取りは壁の手前より多くなります。一般に、130万円の壁を超えるなら、中途半端に止まらず、年収150〜160万円以上を目指すと手取りが逆転しやすいといわれます(保険料率やお住まい・勤務先で変わるので、あくまで目安です)。
しかも、社会保険に入ることはデメリットばかりではありません。厚生年金に入れば将来もらえる年金が増え、病気やケガで働けないときの傷病手当金や、出産のときの給付も手厚くなります。「保険料を取られる」ではなく「将来の自分に積み立てている」と考えると、見え方が変わってきますよ。
2025〜2026年で壁はこう変わる(働きやすくなる方向)

壁って、これからも変わっていくんですか?

そうなの。しかも”働きやすくなる方向”に動いてるよ。おもな変化を、かんたんに押さえておこう。
- 税金の壁(2025年〜)=所得税がゼロの上限が103万→160万に。配偶者控除が満額になるのは、妻の年収123万まで。
- 106万円の壁(2026年10月に撤廃予定)=2025年6月に成立・公布された年金制度改正法で、「月8.8万円(年約106万円)以上」という賃金の条件をなくすことが決定。全国どこでも最低賃金が時給1,016円を超えたため、週20時間以上働けば自動的に社会保険の対象になります(残る条件〈週20時間以上・雇用の見込み2か月超・学生でない など〉は続きます)。
- 130万円の壁(2026年4月〜)=これまでの「実際の収入の実績」ではなく、労働契約(労働条件通知書)に書かれた見込みの年収で判定するように見直し。一時的な残業で収入が増えても、契約上の見込みが130万円未満なら扶養にとどまれます(対象は給与収入だけの人。年金や副業などの収入がある人は別です)。加えて、一時的な増収を勤務先が証明すれば扶養にとどまれる仕組み(2023年10月から)も、引き続き利用できます。
- 会社の規模の条件=「従業員51人以上」という条件も段階的に広がり、いずれ小さな会社でも社会保険に入れる方向へ進んでいます。
※ 106万円の壁(賃金の条件)の撤廃は法律で決まっており、2026年10月に施行予定です。施行後は本記事も順次更新します。最新は各公式でご確認ください(出典:厚生労働省「令和7年度年金制度改正法(2025年6月公布)」・日本年金機構「労働契約内容による被扶養者認定の取扱い(2026年4月〜)」)。
結局いくらまで働くのが得?(3つの考え方)

“正解”は家庭によってちがうよ。代表的な3つの考え方を紹介するね。あなたに合うものでOK。どれを選んでもまちがいじゃないよ。
ここは人それぞれで、唯一の正解はありません。あせらず、家庭の状況に合わせて選びましょう。
① いまは扶養内でおさえる
「子どもがまだ小さい」「まずは家事・育児を優先したい」なら、社会保険の壁の手前(130万未満など)でおさえるのも立派な選択です。手取りの効率を最優先にしたい人向け。
② 壁を気にせず、社会保険に入って働く
「将来の年金を増やしたい」「病気や出産のときの保障を手厚くしたい」なら、壁を気にせず働くのもアリ。社会保険に入るメリットはこちらの給付金まとめもどうぞ。
③ どうせ超えるなら、しっかり超える
いちばんもったいないのが”中途半端”。超えるなら年収150〜160万円以上を目指すと、手取りが逆転してしっかり増えます。「壁の少し上」で止まるのは避けたいところ。
どれを選ぶにしても、まずは家計の全体像を整えることが先です。今の手取りと支出を把握してからのほうが、働き方も決めやすくなります。
初心者のよくある勘ちがい・注意点
「年収の壁」と聞くと、「1円でも超えたら大損」と思い込んで、必要以上に働く時間を減らしてしまう人がとても多いです。でも実際は、こわいのは社会保険の壁だけで、しかもその”働き損”ゾーンは意外と狭いもの。税金の壁は超えても手取りが逆転しません。さらに社会保険に入れば、将来の年金や病気のときの保障という見返りもあります。あやしい「絶対に損する」といった情報に振り回されず、迷ったら勤務先や役所に「私はどの壁に当てはまりますか?」と聞けば正確に教えてくれます。聞くのはタダ。自分の年収・勤務先の規模・働く時間という3つを確認するだけで、モヤモヤはぐっと減りますよ。
よくある質問(Q&A)

まだ小さな疑問が残っていて…よくある質問も教えてください。

もちろん。みんながつまずきやすいところをまとめたよ。
Q1. 結局、どの壁がいちばん大事ですか?
社会保険の壁(106万・130万)です。税金の壁は超えても手取りが逆転しないので、まずは社会保険の壁だけ意識すれば十分です。
Q2. パートでも社会保険に入れますか?
条件(週20時間以上・勤務先の規模など)を満たせば入れます。2026年10月からは賃金の条件(月8.8万円)がなくなることが決まっており、入れる人はさらに増えていきます。
Q3. 夫の会社の「家族手当」も関係ありますか?
はい。会社によっては「配偶者の年収◯万円まで」で家族手当が出ることがあり、これも実質的な壁になります。金額は会社ごとにちがうので、勤務先の規定を確認しましょう。
Q4. 106万円を超えて社会保険に入ると、損ですか?
一時的に手取りは減りますが、将来もらえる年金が増え、傷病手当金などの保障も手厚くなります。長い目で見ると、得な面も大きい選択です。
Q5. まず何からすればいいですか?
自分の年収の見込みと、勤務先の規模・働く時間を確認しましょう。その上で家計を整え、迷ったら勤務先に相談を。あせって決める必要はありません。
まとめ

最後に今日のポイントをまとめるね。むずかしく考えなくて大丈夫。「こわいのは社会保険の壁だけ」って覚えておけば、もう迷わないよ🌱
- 「年収の壁」は2種類。税金の壁はこわくない(超えても手取りは逆転しません)。
- 気をつけるのは社会保険の壁(106万・130万)。超えると保険料の分、一時的に手取りが減ります。
- ただし“働き損”ゾーンは意外と狭い。超えるなら年収150〜160万円以上を目指すと、手取りは逆転します。
- 2025〜2026年の見直しで、壁は働きやすい方向に変化中(106万の撤廃予定・130万の判定ゆるやか化)。
- 正解は家庭ごと。まずは家計を整えて、無理のない働き方を選べばOKです。
この記事を書いた人:ぷいちょ🌱
金融初心者から資産形成をスタート。手取り20万円・貯金ゼロの時期を経験し、いまは楽天証券で新NISAをコツコツ運用中。私自身、「年収の壁」がこわくて働く時間を減らしすぎ、あとで「そこまで気にしなくてよかった」と気づいた経験があります。だからこそ、壁を正しく知って自分に合う働き方を選ぶ大切さを伝えたい。「むずかしいお金の話を、中学生でも分かる言葉で」をモットーに、超初心者の目線で発信しています。数字や制度は公式情報を確認して記事にしています(本記事は2026年7月時点)。
次に読むと、お金の不安がもっと軽くなります(3ステップ)
1. 家計の整え方で、いまの手取りと支出をつかむ
2. 申請すればもらえるお金で、取りこぼしを防ぐ
3. 生活防衛資金をためて、もしもに備える

今日いちばん覚えてほしいのは、「税金の壁はこわくない、気をつけるのは社会保険の壁だけ」ってこと。あとは自分の家庭に合わせて、あせらず選べば大丈夫。いっしょに一歩ずつ🌱
※ 各制度の金額・条件・時期は変更されることがあります。最新は勤務先・お住まいの市区町村・国税庁・厚生労働省など公式でご確認ください。

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